iOS17.3betaの文鎮化問題を考える
先日、
「iOS17.2になって、Wi-Fiの切断が無くなった」
という記事を書きました。
「iOS17.2.1」へのアップデート後の挙動は非常に安定していることから、個人的には満足しているところです。
ただ、一方で、
「逆にWi-Fiの接続が切れるようになった」
「バッテリーもち対策のアップデートなのにバッテリーもちが更に悪くなった」
等の私とは真逆のトラブルも生じているようです。
このことを受け、先日のブログでは、
「スマホという枯れた技術で度々問題が発生することや、ハードとソフトをAppleが統一して製造できるとメリットがありながらもトラブルが発生することへの疑問」
を書かせていただきました。
もちろん非常に高度な次元でAppleが苦労してプログラムを開発していることは理解しているつもりですが、トラブルの発生頻度や、トラブル発生の内容が重なっている（バッテリー持ち、Wi-Fiの接続など）に対し、「もうちょっと何とかならないのかな…」という思いがあることは事実です。
そんな中…。
今度は「iOS17.3beta」にも問題が発生しました。
問題を未然に発見するためのベータ版配信ではありますが、あまりにハイペースなトラブル発生では？
各OSの連携が強化されているからこそ、怖さも倍増する
記事によると、
Appleは現地時間2024年01月03日、開発者向けに「macOS 14.3 Sonoma」や「iOS/iPadOS 17.3」のBeta 2を公開したが、Appleは先程このiOS 17.3とiPadOS 17.3のBeta 2の配信を停止(Pull)している
というとです。
詳しくみると、
Appleは現地時間3日、iOS17.3およびiPadOS17.3のベータ2を開発者向けに公開したが、「インストールしたらiPhoneが起動画面でフリーズする文鎮化のような状態に陥ったと複数のユーザーがXで報告」したことから、公開を中止した
ということになります。
幸いなことに、文鎮化の原因はすでに突き止められているようで、なんでも、
「iOS 17.3 Beta 2ではiPhoneの背面をタップして特定のアクションを実行できる「背面タップ」機能を有効にしているとBoot Loopに陥り、iPhoneが起動しなくなる不具合が確認されている」
ということです。
「従来の機能との兼ね合いによる不具合」ということのようで、正に前回の記事に書いた「正規の動きとの齟齬が生まれてしまう可能性」による不具合ということになりますね。
新しい技術上でのトラブルであればまだ分かるのですが、これまであった技術との兼ね合いの中で生じるトラブルはできるだけ避けてもらわないと…。
今回は早い段階で発見できる「穴」だったからよかったものの、これがニッチな部分に引っかかる部分だと見逃され、本配信になってから重大なエラーになって出現する…ということも十分に考えられるわけです。
私がここまでこの点について気にするのは、Appleデバイスはその「連携」こそが命だと考えているからです。
今回は「iOSとiPad OSの配信停止」ということですが、各OSの関係性が深まっている現状を考えると、
「ひとつのOSの"穴"が、他のOSにも影響を与える可能性」
も否定できません。
個人的にはmacOSにトラブルが伝播してしまうとにっちもさっちもいかなくなってしまうわけで…。
ユーザーが安心してAppleデバイスを使い続けるためにも、「余計なバグ」は開発段階でつぶしておいてもらわないと困ります。
難しい話ということは重々承知ですが、スマホ、PC等は「普通に使えて当たり前」という時代。トラブルありきで考える時代ではないのですから…。
